彼女が高専に勤めだして二年。僕も去年無事に卒業して、今は教師と呪術師を同時進行でこなす日々。これで彼女の親に出された条件も完全にクリアとなったわけで、遂に同棲の許可が出た。
 なのに去年は何だかんだと僕も忙しくなり、も高専での慣れない業務を覚えることに必死で、僕が用意したマンションへの引っ越しは延々と先延ばしになっていた。けど、今年になってお互いの仕事も落ち着き、時間にも余裕が出来たことで念願の引っ越しが完了。やっと先週からと一緒に暮らし始めた。
 当然、恋人同士が一つ屋根の下で暮らすのだから、他のカップルと同様。長年の想いを確かめ合うように身も心も結ばれ。僕とは今、幸せの絶頂……のはずだった。

 明日は久しぶりに出張もなく、彼女も休みという前日の朝。ふと目が覚めると、先に起きていたがベッド横に置いてある鏡台の前でメイクを施していた。シャワーを浴びたのか、薄手のタンクトップにショートパンツ姿。まあ彼女は起きたら朝食前に軽くシャワーを済ませるのが日課らしいから、そこはいつもと変わりない。
 ふんわりと香ってくるハーブは彼女が愛用してる石鹸の匂いだ。ボディシャンプーが主流になりつつある現代で石鹸なんて珍しいが、肌に優しく角質も綺麗に落としてくれるということで凄く気に入ってるらしい。爽やかで優しい香りだから、この匂いを嗅ぐと酷く安心する。ショートスリーパーの僕でも心地いい睡魔に襲われるくらいだ。でも一瞬寝そうになった時。僅かな気配で気づいたのか、がふとこっちを見て照れ臭そうな笑顔を浮かべた。

「お、おはよう、五条くん」
「おはよ。早いね、

 言いながらも、彼女の項から続く綺麗なラインの肩甲骨へ視線を向ける。そこには昨夜の情事の名残りがいくつも鮮明に残されていた。初めて抱き合ってから何度となく鎖骨や胸元につけていたら「そんなとこダメ……人に見られちゃう」という彼女からの可愛い苦情を受けて、僕なりに配慮したつもりだ。けど、背中の痣の多さに気づけば、「つけすぎ!」なんて、また文句を言われる気がする。 

「な、何見てるの……?」
「ん?」

 僕の視線に気づいたが、自分の背中を気にしているから「何でもないよ」と澄ました顔で応えておく。

「ただ、の背中は綺麗だから見惚れてただけ」
「え……」

 これは嘘じゃなく。彼女の薄い背中は綺麗な曲線を描いている。思わずなぞってしまいたくなるほど美しい。それと艶やかで滑らかな質感の肌も、僕は気に入っていた。彼女は「あまり見ないでよ。恥ずかしい」と言いながら立ち上がろうとする。それを引き留めるよう手首を掴んでベッドへ引き寄せれば、華奢な体はあっという間に僕の腕の中へ納まった。

「ご、五条くん……? 起きないの?」
「起きるよ。でも用意する前に――」

 と口紅を塗ったばかりの彼女の唇へ自分のを近づける。でもあと少しで触れあいそうだったのに彼女は慌てたように顔を反らした。

「だ、だめ。メイクしたばかりだし」
「僕がまた塗ってあげる」
「ひゃ」

薄っすら赤くなった彼女の頬へちゅっと口づけ、さっきから誘惑するように見せつけられてた太腿へ手を滑らせる。そのままショートパンツの上から彼女の弱いところを撫でれば、肩がびくりと動くのが可愛い。やめてよ、と睨んできたは耳まで赤くしてる。そういう顔が余計に僕の理性を崩してしまうってこと、もう少し理解した方がいい。
 彼女の弱い抵抗を無視して、割れ目付近をゆるゆると撫でたり、ぐにぐにと指で刺激していけば、彼女は瞳を潤ませながらやっと僕を見上げてきた。でも心なしか顏が怒ってる。てろんとした生地のショートパンツの裾から指を滑り込ませたところで、僕の手首をがしりと掴んできた。

「ち、遅刻しちゃうから……もう一時間もしないうちに伊地知くん迎えに来るでしょ?」

 確かに今日は朝から東北方面の各地で任務がある。あと40分もすれば僕のスマホが鳴り出すはずだ。でも――。
 
「別に良くない? 伊地知なんて待たせておけば」
「またそんなこと言って……可愛い後輩を待たせないの。それにまだ学生だし補助監督見習いなんでしょ?」
「いや、伊地知を可愛いと思ったことないんだけど。それに見習いと言っても呪術師目指してた奴だから高専じゃ卒業前でも立派に補助監督扱いだよ。一応呪術は扱えるからね」
 
 二つ下の後輩である伊地知は、僕の的確なアドバイスのおかげで(!)今は呪術師を諦め、補助監督としてすでに動き出した。18歳になった時点で教習所へ通い、一発で車の免許も所得したし、案外やる奴かもしれない。

「だからってパシリみたいに扱わなくても」
「いいのいいの。伊地知だから」

 そんな問答をしてるうち、はサッサと僕の腕から逃げ出してクローゼットを開けている。すっかりその気になってた僕の体の火照りはどうすれば。そう思っていたら、彼女はこそこそと中に置いてあるチェストの引き出しから何かを取り出し、寝室を出て行こうとする。てっきりスーツに着替えるものだと思っていたが、彼女の手の中にチラッと見えたのは新しいショーツだった。

「あれ、もうシャワー浴びたんじゃないの?」
「……こ、これから浴びるの! 五条くんもサッサと起きて準備してねっ」

 怒ったように言った彼女の顏は真っ赤で、何故か慌てて部屋を飛び出していく。でもに触れた時、例のハーブの香りが強かったし、確実にシャワーは入ったはずなのに――。
 と、そこまで考えて、あることに気づく。

「あ……そういうことか」

 ふと自分の手を見下ろして苦笑が洩れた。同時に再び腰が疼いてしまう。

「あんなんで感じてくれたなら、もっと気持ち良くしてあげたのに……」

 苦笑交じりでベッドを抜け出し、ボヤキながらバスルームへ行くと、体だけ軽くシャワーを浴びたんだろう。が慌てた様子で脱衣室から飛び出してきた。 心なしか恨めしそうに僕を睨んでくるの、可愛いかよ。

「ごめんね、気づかなくて」
「な、何がっ?」

 すれ違いざま耳元で謝れば、またしても真っ赤な顔で見上げてくる。出来れば今すぐ彼女を抱き上げてベッドへ逆戻りしたいところだけど、僕が手を伸ばした時にはすでには走り去ったあと。まるで飢えたオオカミに怯える兎のようだと苦笑が洩れた。

「……可愛いやつ」
「へ? 誰がですか」

 迎えに来た伊地知の車で任務先へ移動中。つい、思い出し笑いをしたついでに独り言ちれば、バックミラー越しに伊地知と目が合う。初心者マークつけてる奴がよそ見をするなと言いたい。

「別に。っていうか僕はオマエのことを可愛いとか一ミリも思ったことないから」
「……いきなり毒吐くクセやめてくれませんっ?」

 に言われたことを思い出して、ふと言った言葉に、伊地知が涙目で文句を言ってきた。ウケる、と思いつつ笑っていると、僕のスマホがぴろりん、とメッセージを受信した。見ればからで、さっき見送ってくれたばかりなのに珍しいと思いつつアプリを開く。もしかして「愛してる。任務頑張ってね」なんて可愛い愛のメッセージかと浮かれていたら、画面には『言い忘れてた!』という前置きのあとに『今夜、高校の同窓会があるから遅くなる』という端的なメッセージ。思わず「ハァ?」と声に出してしまった。

「ど、どうしたんですか?」
「同窓会……って何それ。聞いてないし」
「ど、同窓会?」

 僕の独り言にいちいち伊地知が反応するからウザい。慌てて通話ボタンをタップしつつ「伊地知~うるさい」と告げれば、伊地知は青い顔で口を真一文字にした。

 『五条くん? どうしたの?』

 ツーコールですぐに応答したは、自分の車で高専に向かう途中らしい。かすかに彼女の好きなミュージシャンの曲が聞こえてくる。通勤用にリストを作ってたやつだ。

「同窓会って何?」
『あ……そのこと。ごめん、さっき言い忘れてて……』

 申し訳なさそうに彼女が呟く。まあさっきは僕のせいで確かにそんな空気じゃなかったのは認める。でも同窓会ならもっと前に連絡が入ってただろ、とは思う。でも連絡が来たのは昨日らしく、ちゃんとした同窓会じゃなく、仲のいいクラスメートだけが集まる、いわゆる飲み会だという話だった。

「え、って酒飲めるんだっけ」
『飲めないよ。だってハタチになったばかりだし』

 そう言われればそうだと納得したものの、じゃあ何で飲み会なんだと思ったら、二十歳になったからこそ、同級生と飲み会をしようという話になったらしい。確かには僕より先に誕生日がきたから酒の飲める年齢にはなったけど、飲んだことがないんだから、当然心配になった。

「いや、無理だから」
『え、何が?』
「同窓会。っていうか高校の同級生なら元カレとかもいるだろ、それ」
『あ……ど、どうかな……』
 
 は言葉を濁したけど、僕はしっかり覚えてる。一度別れたあと、一年半後に彼女と再会した時のことを。
 ちょうど元カレとケンカをして、は夜の公園でホールのケーキを持ったままブランコに乗ってたことまで鮮明に思い出す。あの時は一瞬、こんなとこに呪いがいる、と思ったくらい負のオーラを垂れ流してたっけ。

『ほ、ほら皆も彼のこと呼んでないかもしれないし……』
「でも来るかもしれないんだろ? だからダメ」

 確かの元彼は仲良しグループの一人だと話してた気がする。なら絶対に来ないとは言い切れない。
 
『でも行くって約束しちゃったの』

 は困ったような声で「お願い」と言ってくる。可愛い。可愛いんだけど……うーん、困った。
 本音を言えば行かせたくはないし、もし行くなら僕も行くと言いたいところ。彼氏が彼女の同窓会についてくなんて、世間一般じゃウザがられそうだけど別に関係ない。だって心配だし。
 でも現実問題、今日の任務は東北地方を転々として行わなきゃいけないほど数が多かった。元々呪いが湧きやすいところだから、育ちすぎないよう半年に一度は僕が祓徐をしに行く場所だ。だけど何度も東北地方に足を運ぶのは面倒だし、一括して一日で一気に祓う、と学長に我がままを言ったのは僕だから、さすがに今日は断れない。断れば学長になりたてで浮かれてるあの人も、一気に鬼の形相へ変わること間違いなしだ。
 となると……どんなに急いだところで同窓会が始まる時間までに帰ることは出来ないだろう。

『五条くん……?』
「ハァ……分かった……」
『え、いいの?』
「仕方ないからいいよ。ただ、初めてなんだし飲みすぎないこと」
『うん、分かってる。ありがとう』

 はホっとしたような声で言った。

「ああ、それと服装には気を付けて」
『え?』
「露出少な目な服にして。あ、着た時に写真も送ること」
『う……わ、分かった』

 そこは念押しで言うと、彼女も素直に頷いてくれてホっとする。出来れば高専支給のいつものスーツ姿で行って欲しいくらいだけど、最近お洒落するのが楽しいと話してた彼女にそこまで言うのも可愛そうな気がして、ほどほどの我がままにしておいた。

「……ったく。誰だよ、同窓会考えたやつ」

 電話を切ったあと。顔も知らないの同級生に苛立ち、ブツブツ文句を言っていると、聞き耳を立てていたらしい伊地知の顔色が、どんどんゾンビみたいに変色していく。どうせ僕に八つ当たりをされるとか失礼なことを考えてんだろう。
 ……するけど。

「伊地知~」
「は、はいぃっ」
「東京駅ついたら駅弁と東京バナナ、買ってきて。あ、あと緑茶とコーヒーも忘れずに」
「……はい」

 まるで「焼きそばパン買って来い」と命令するヤンキーみたいな我がままを伝えれば、伊地知のつぶらな瞳が小さな雫できらりと光った気がした。






「え、ってば今彼と同棲してんのー?」
「うそ~! いいなぁ~!」
「え、あ……こ、声大きいってば……」

 いい感じに出来上がってきた友達が大げさに騒ぎたてるから、わたしは慌てて周りを見渡した。でも15人ほど集まった元クラスメート達はおのおの仲良しだったメンバーと楽しく飲んでるようで、あちこちからゲラゲラ笑う声が響いてくる。おかげでこっちの会話までは聞こえなかったらしい。ホっとしたところで運ばれてきたピーチフィズを一口飲んだ。
 ここは最近渋谷に出来たというお洒落なカフェレストランで、友達が今回の会場に選んで予約してくれたようだ。料理もお酒も豊富にあるし、なかなかいい店だと思う。まあ最初に乾杯したビールは苦くて飲めたものじゃなかったけど、ロングカクテルのフィズシリーズはかなり美味しくてハマってしまった。しかも頭がふわふわしてて気分が高揚してくるから、初めてのお酒だというのに、お酒イコール楽しいとインプットされてしまったようだ。五条くんに飲みすぎるなと言われたことなどすっかり忘れて、気づけばカクテルも三杯目。いくらアルコール度数は低めと言われても、初めてアルコールを入れた体は熱があるみたいに火照っていた。視界がボヤケるくらいには酔っている、という自覚がある。
 そのせいか、懐かしい顔ぶれで昔みたいな恋バナになり、つい五条くんとの話をしてしまった。

「え、同棲してるのは分かったけど、ってば今どんな人と付き合ってんの? 写真とかないの?」
「えっと……勝手に待ち受けにされたのはある」
「えー何それ! ラブラブじゃん! 見せて見せて」

 早速食いついてきた友達にスマホの画面を見せると、二人は「ちょーイケメンじゃん!」と発狂するくらいに騒ぎ出した。まあ、確かに五条くんは自分の顔面がどんだけ優秀なのかは心得ているようで、ちゃっかりわたしのスマホの待ち受けにした自撮り写真もびっくりするくらいカッコいい。サングラスを外して、どこのアイドルだってくらいのキメ顔をしているから、わたしとしては恥ずかしくなるけど、友達たちの目をハートにしてしまうくらいの威力があるようだ。

「えーこの人と同棲中? うらやましすぎんだけど!」
「これじゃあ、ケンジも太刀打ちできないよねー」
「ちょ、ちょっと声大きいってば」

 酔ってるから友達もいつになく声が大きい。あげく元カレの名前を出すから慌てて振り向いてしまった。
 五条くんには「呼んでないかも」とは言ったけど、そんなわけもなく。クラスで人気者だった元カレはしっかり招待されていた。ついでに言えば、今まさにわたしの後ろの席で男子の仲良しグループと飲んでいる。しかも最悪なことに自分の名前に反応して、こっちへ振り向いた。

「何? 俺がどうしたって?」
「あーケンジ~。今ね、の今彼がちょーイケメンだって盛り上がってたとこー」
「ちょ、ちょっと夏海!」

 仲良しグループの中でも一番のお調子者があっさりわたしの恋事情を暴露したことで、ケンジの口元が僅かにひくついた。彼は人気者+そこそこイケメンってことで、人一倍プライドが高いのは、付き合ってから気づいたことだ。でもクラスメートの前じゃ、横柄で自己中な性格を隠してるから、皆はケンジの本性を知らない。

「へえ、の今彼、イケメンなんだ。オマエ、とことん面食いだよなぁ?」
「……そういうわけじゃないけど」

 ケンジの嫌味ったらしい台詞にカチンとくる。っていうか、それって自分と付き合ってたわたしに言う? 遠回しに自分のこともイケメンって言いたいだけでしょ、と胸糞悪くなった。あー何でこんな男に騙されちゃったんだろう。爽やかいい奴系を装って、中身は死ぬほどプライド高い自己中男のくせに。
 わたしから別れようって言ったのが気に入らなくて、次の日には「を振った」と先手を打って友達にメールしまくってたのを知った時は、心底気持ち悪いと感じたことを思い出す。
 
ねーその彼と同棲してるんだってー。しかも相手は中学の頃の初恋のきみ!ロマンチックじゃなーい? 再会したのも運命だよ、運命」
「……は? マジで?」

 もう一人の友達が更に余計な言葉を付けたし、ケンジは少し驚いた様子でわたしを見た。友達は「マジも大マジだから」と勝手に応えてるし、もう酔っ払いに何を言っても無駄だと悟る。

「へえ、確かオマエは進学しないで就職したんだっけ。早速同棲とかエッチじゃん」
「……何それ。短絡的思考」
「は? 同棲って言えばそういうイメージだろ。――で、もうソイツにはヤらせたわけ? それともまだ突き飛ばして拒否ったりしてんの?」

 皆には聞こえないよう最後の言葉だけ耳元で囁かれ、鳥肌が立つ。エッチを拒んで突き飛ばしたこと、まだ根に持ってたのか。

「ちょっとお手洗い行って来るね」

 いい加減イライラしてきたから酔っ払いの友達に声をかけてから席を立つと、ケンジは面白くもないといった顔でわたしを見て、それから他の女子たちに呼ばれたのを機にヘラヘラしながら歩いて行った。あの態度から察するに、わたしに振られたことを相当恨んでるっぽい。確かに付き合ってた頃、何かのドラマの話で失恋ネタが話題に上がった時に「俺、一度も振られたことないかも」と言ってた気がするから、まあ……そういうことなんだろうと思う。
 どうでもいいけど、アイツのせいでせっかく楽しい飲み会が台無しだ。もう帰ろうかな、と思いつつ、トイレに向かう。ついでにスマホを確認すると、五条くんから何通かメッセージが届いていた。

 『こっちは残り2件で終わる。は飲みすぎてない?』
 『やっと終わった! 今から東京帰る』
 『おーい。まだ飲んでんの?』

 時間を見れば最後のメッセージが一時間ほど前。帰りの新幹線で撮ったらしい伊地知くんの写真が載っていた。疲れたのか、座席で完全に寝落ちしている。各地を回ったというから当然かもしれない。

「新幹線で移動中なら、まだ着かないよね……」

 とりあえずトイレに行ってメイクを直しつつ、どうしようかと迷っていると、不意にぽんと肩を叩かれ驚いた。

さんじゃない?」
「え……」

 振り返ると、そこにはバッチリメイクを施した二人の女の子。見覚えはない、と思ったけど、一人の子が「私よ、大林」と笑う。そこで懐かしい顔が脳裏を過ぎった。

「え……大林さんと……中村さん?」
「びっくり。こんなとこで会うなんて」
「ねー?」

 それは中学校時代の同級生で、五条くんと付き合うキッカケとなった用をわたしに頼んできた二人だった。

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